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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻6号

1987年06月発行

文献抄録

CisplatinとMethotrexate併用による進行性膀胱癌の治療成績

ページ範囲:P.511 - P.511

文献概要

 最近ではCisplatinとMethotre-xateは尿路の進行性移行上皮癌には最も有効な薬剤といわれている。最近までの報告によると,この両薬剤による転移巣の寛解率は30〜40%であり,その平均有効期間は約6カ月といわれる。Doxorubicin,Cy-clophospamide,5-Fluorouracil,Vinblastineなどでは,寛解率25%以下で,その平均有効期間は3カ月程度である。著者らは,本論文でCisplとMethot.の併用による治療成績について報告している。
 症例は組織学的に膀胱の移行上皮癌が確認されている患者で,測定可能な転移巣が肺,リンパ節,肝,皮膚などにあり,骨盤腔ではCTにより検索できる転移をもつ症例を選んだ。また患者はperformance statusscaleは0〜2,クレアチニンクリアランス60ml/min以上,血清クレアチニン140mol/m1以下,白血球数3,500/mm3以上のものとした。 治療法は第1日にCis.70 mg/m2を静注し,第8,15日にMethot.40mg/m2を静注する。これを1コースとして3週毎に繰り返す。そしてCis.投与前後に4lの生食水を点滴静注し,Methot.の投与後には24時間で21の水分摂取をすすめる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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