臨床泌尿器科41巻6号

1987年06月発行

症例

経皮的腎尿管結石摘出術後の出血症例

著者： 西原正幸¹ 岡村廉晴¹ 橋本博¹ 徳中荘平¹ 稲田文衛¹ 八竹直¹

所属機関： ¹旭川医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲：P.513 - P.516

文献概要

　1983年10月より1986年10月までの3年間に105例の上部尿路結石に対して経皮的腎尿管結石摘除術（PNL）を施行し，うち4例に後出血を認めた。2例は保存的治療法で止血し，1例は腎摘出術を施行せざるをえなかつた。もう1例は腎動脈造影上，偽動脈瘤を認め，超選択的腎動脈塞栓術で止血しえた。この方法は，侵襲が少なく，止血効果も十分にあり，PNL後の後出血に対して非常に有用であると思われた。