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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科41巻8号

1987年08月発行

手術手技

逆流防止術—Cohen法

著者: 平石攻治1 稲井徹1 山本晶弘1

所属機関: 1徳島大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.681 - P.686

文献概要

 膀胱尿管逆流防止術には多くの方法があるが,Politano-Leadbetter法1)が手技の簡明さと成功率の高さから,最も多く採用されてきた。しかしこの方法では,尿管が新たに膀胱に侵入する部で,尿管の屈曲を来し,頻度は低いものの狭窄を起こす点が問題であつた。Cohen法2)は,粘膜下進展法の一種であるが,尿管の屈曲の問題を解消し,手技が単純で十分長い粘膜下トンネルを確保でき,成功率も高いため3,4),現在は逆流防止術の主流であると思われる。しかし,両側の逆流防止術を行うときは,—方の粘膜下トンネルが少し短くなり,また内尿道口に近くなるので,新尿管口の吻合固定が手技的に難しくなるなどの欠点がある。このためBeurton法5),crossover method6)などの変法を採用することも必要である。また将来,尿管結石などに対し内視鏡的処置ができないことも問題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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