臨床泌尿器科41巻9号

1987年09月発行

症例

巨大な腫瘤を形成した慢性膀胱炎の2例

著者： 高見澤重教¹ 大石幸彦¹ 赤阪雄一郎¹ 岸本幸一¹ 倉内洋文¹ 川原元¹

所属機関： ¹東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲：P.817 - P.819

文献概要

　手拳大の炎症性膀胱腫瘤の2例を報告する。症例は72歳，62歳の女性で，CTで膀胱部に腫瘤を認め，DIPでは両側水腎水尿管，膀胱底部の充満欠損像を認めた。2例とも経尿道的腫瘍切除術を施行。病理組織所見は症例1が濾胞性膀胱炎，症例2が壊疽性膀胱炎であつた。術後抗菌剤の長期投与を行い，水腎水尿管も正常化して3年間再発を認めていない。