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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻10号

1988年10月発行

綜説

前立腺癌の治療

著者: 脇坂正美1

所属機関: 1社会保険船橋中央病院泌尿器科

ページ範囲:P.857 - P.863

文献概要

 ヒト前立腺癌の進展は,アンドロゲン依存性であるとHuggins1)が発表して以来,去勢とエストロゲン投与という体内のアンドロゲンを除去する内分泌療法が確立され,その有効性が示されてきた2)。しかし,近年エストロゲンによる循環器合併症の副作用の問題3,4),また内分泌療法継続中の再燃5)という2つの大きな問題がクローズアップされ,我が国でも内分泌療法の見直しがなされているのが現況である。
 筆者はいくつかの動物の前立腺癌モデルを用いて,前立腺癌のホルモン依存性につき研究を行ってきた。その結果,アンドロゲン依存性の前立腺癌に対して,去勢(アンドロゲン除去)という処置と,エストロゲン投与という処置が,全く異なる影響を与えるということが判明した。そこで,それぞれ別々に述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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