文献詳細
原著
文献概要
疝痛発作時の尿路結石症患者15例に対し選択的腰部神経根ブロックを施行した。1%リドカイン液を用い,結石の罹患側の神経根L1,L2あるいはL2,L3に対し行った。ブロックする神経根レベルは腎の臥位での位置により決め,1つの神経根に対しリドカイン液4mlを用い,1回のブロックで計8mlのリドカイン液を使用した。結果は全例に速効性の除痛効果を認めた(著効80%,有効13.3%,やや有効6.7%,無効0%)。本療法は疝痛発作時の患者に対し,入院を必要とせずに確実に痛みを和らげ,職場復帰を可能とする有用な治療法であると確信した。ブロック手技は慣れれば簡単であり,今後積極的に施行されるべきであると思われた。
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