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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻10号

1988年10月発行

交見室

背部圧痛点への局所麻酔について,他

著者: 平石攻治1 山本修三2

所属機関: 1高松市民病院 2徳島県立中央病院

ページ範囲:P.941 - P.942

文献概要

 4月号の瀬口先生の論文を,興味深く読ませていただいた。疝痛発作で頻回に鎮痛剤を要する患者には,その治療に頭を痛めることが少なくない。その場合,背部圧痛点,いわゆる経穴への局所麻酔は,数例に行ってみたが確かに有効である。
 瀬口先生は,圧痛点へのハリ麻酔も有効であると述べられているが,われわれは見よう見まねで指圧法をまず試みている。部位は,腎兪または志室(圧痛の強いほう),そして足関節よりやや上内方の三陰交の圧痛点であり,拇指にて相当強く圧する。まだ正確な成績は出していないが,腰背部痛に対しては約2/3に有効との印象を持っている。局所麻酔に比べると除痛頻度,その持続時間の成績が劣るが,指圧の方法にも問題があるものと思われる。有効例には圧痛点に印をつけ,疝痛時には患者自身に指圧を行わせている。ただ下腹部痛のみの患者では,前述した圧痛点への指圧は無効であった。瀬口先生は,恥骨上縁の圧痛点への局所麻酔が有効であったと述べている。これは多分中極穴付近と思われ,今後下腹部痛症例には,同部への指圧も行ってみる予定である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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