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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻11号

1988年11月発行

原著

小児の非特異性副睾丸炎—自験例10例を含む本邦33例の検討

著者: 臼田和正1 矢尾正祐2 川崎千尋3

所属機関: 1静岡県立こども病院泌尿器科 2(現)横浜市立大学医学部泌尿器科 3(現)横浜船員保険病院泌尿器科

ページ範囲:P.1003 - P.1005

文献概要

 過去2年間に10例の小児副睾丸炎を経験し,1984年までに本邦で報告された23例と併せて検討した。乳児は23例と多く,幼児は8例(平均年齢5.8歳),年齢不明2名であった。尿および末梢血液検査では診断上特徴となる所見はなく,自験例および乳児例では尿路の合併奇形を認めなかった。乳児群16例に陰嚢試験切開がなされ,うち9例に睾丸または副睾丸の摘除が施行された。試験切開は精索捻転症の可能性を否定できないため正当化されることが多い。しかし,ドップラー検査等で睾丸部の血流状態が確認できれば不要な外科的処置を軽減できると思われた。小児の副睾丸炎は稀とされていたが,乳児に比較的多くみられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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