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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻12号

1988年12月発行

文献概要

原著

泌尿器科領域における抗生物質関連大腸炎

著者: 南部明民1 丸田浩1 松田啓子2 伊藤直樹3 熊本悦明3

所属機関: 1市立室蘭総合病院泌尿器科 2市立室蘭総合病院臨床検査課 3札幌医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1087 - P.1091

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 当院泌尿器科に入院した患者を対象として,抗生物質関連大腸炎(下痢症)の発症頻度,下痢便中の細菌(特にClostridium difficile)との関連,下痢発症例の患者背景,治療等について検討した。何らかの形で抗生剤の投与を受けた入院患者407例中52例(12.8%)に64件の抗生剤投与が原因と考えられる下痢が発症した。64件のうち23件(35.9%)の下痢便にClostridium difficileが陽性であった。下痢発症例では高齢者,悪性腫瘍患者に多い傾向があった。一方,下痢のない症例では197例中14例(7.2%)で便中Clostridiumdifficileが陽性であった。Clostridium difficileはMetronidazole,Vancomycin等に高い感受性をもち,これらの投与によく反応した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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