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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻12号

1988年12月発行

文献概要

文献抄録

腎癌孤立性転移巣の外科的処置の予後

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.1102 - P.1102

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 腎癌有転移者の予後は悪く,1年以内の死亡率は75%で,3年生存率は4%といわれている。腎癌の転移巣に対しての化学療法,放射線照射,ホルモン治療を行っても予後は改善されない。著者らは,1972年から1986年までの14年間に29例の孤立性腎癌転移患者に対して転移巣の摘出術を行って,その予後を観察して報告している。
 患者は男性18名,女性11名で,年齢は33歳から75歳まで,転移巣は肺野13名,骨6名,腎床3名,鎖骨窩淋巴節2名,脳1名,軟部組織3名である。転移巣の検索には,その部位に応じて頭部,腹部のCT,骨CT, CTと超音波の画像併用,気管支鏡などを行った。29例中11例は腎癌の診断時点で転移巣が発見されており,残り18例は腎癌摘出後に転移が発見された。転移発見までの期間は2ヵ月から11年で,平均58ヵ月であった。発見された転移巣に対しては,すべて摘出術を行ったが,平均18カ月後に22名が癌再発のため死亡した。29名の予後は,転移巣摘出後2年までの生存率は41%oで,2年までは13%であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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