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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻12号

1988年12月発行

Urological Letter・551

陰部の乳頭腫ウイルス性疾患

ページ範囲:P.1119 - P.1119

文献概要

 数年来,性行為で感染する乳頭腫ウイルス病が流行している。この病気の重要性が泌尿科医に認識されるようになったのは最近のようである。この病気に関する初期の文献の多くは,一般感染症やSTDあるいは婦人科の雑誌に載っていた。HPV(人の乳頭腫ウイルス)は特殊なDNAウイルスで,表皮や粘膜の表面の特異的増殖を起こす。尖形コンジロームはHPVによって起こり,HPV感染は子宮頸管,膣,並びに陰唇等の癌の原因に一役かっていると信じられている。したがって,これに感染している婦人の相手の男性には注意深い診察が,婦人のコンジロームおよび性器癌の管理と根絶にとって極めて大事である。
 1982年の初めに,再発性コンジロームを有する婦人の相手方のペニスには高率にコンジロームがある,と幾人もの人が言っている。性行為感染性乳頭腫ウイルス病は臨床的にはほとんど症状を現さないで,時として偶然に明らかなコンジロームに進展することがある,ということは一つの新しい概念である.男子性器のウイルス病の多くは裸眼では見えず,拡大鏡で見るとか酢酸処理が必要なことが1985年にRosenbergによって初めて発表された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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