文献詳細
症例
文献概要
81歳男性,示指頭大の無痛性左陰嚢内腫瘤を摘出したところ,精索から出た良性線維性組織球腫であった。2ヵ月後同側鼠径部精索に手拳大の腫瘤が再発し,精索にも硬結を生じたため除睾とともに腫瘤を摘出したところ悪性線維性組織球腫であった。精索の硬結の組織像は前回と同様良性であった。良性と悪性の線維性組織球腫の共存は偶然というよりも,悪性線維性組織球腫の組織の多様性に基づくものと思われた。精索に発生した悪性線維性組織球腫としては本邦6例目である。
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