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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻5号

1988年05月発行

手術手技

恥骨上式前立腺摘除術

著者: 鈴木唯司1 古川利有1 工藤達也1

所属機関: 1弘前大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.407 - P.411

文献概要

 前立腺肥大症の各術式にはそれぞれ一長一短があるが,恥骨上式前立腺摘除術は大きな視野のもと腺腫の完全な摘出が極めて簡単,安全にでき,同時に膀胱の状態を確認しうる利点がある。しかし,腺腫摘出後の腺床よりの出血の抑制の困難さが特に問題であった。静脈性出血は前立腺摘除後の残腔の収縮に伴い自然に減少するが,動脈性出血に対してはいろいろの方法が考案,改良されてきた1,2)。現在,我々は前立腺動脈を被膜下で結紮する方法と,前立腺摘除後,膀胱頸部を腺床腔を通して会陰部に牽引する方法を併用することで止血を行っている。これにより出血は十分コントロールされ,術後の出血,尿瘻形成等の合併症は皆無となった。
 最近はTUR-Pが各施設で重用されているが3),教育施設においてopen surgeryの知識をうることも必要と考えており,我々の手術手技を以下に述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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