臨床泌尿器科42巻5号

1988年05月発行

症例

膀胱癌の家族性発生をみた2家系

著者： 寺井章人¹ 寺地敏郎¹ 吉田修三¹

所属機関： ¹倉敷中央病院泌尿器科

ページ範囲：P.453 - P.455

文献概要

　膀胱移行上皮癌が兄弟に発生した2家系4症例を報告した。1家系では長期間の喫煙歴があり，発癌において環境因子の関与が疑われ，臨床的には比較的良性の経過をとった。また他方の家系では遺伝的因子の関与がより強く疑われ，臨床経過からみて悪性度はより高かった。