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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻6号

1988年06月発行

手術手技

恥骨後式前立腺摘除術

著者: 三軒久義1 北川道夫1

所属機関: 1国立大阪南病院泌尿器科

ページ範囲:P.489 - P.494

文献概要

 前立腺肥大症に対して開創手術の行われる頻度は著しく減少した。TURが主流となり,開創手術を全く行わない施設も増えている。国立病院8施設の統計でも開創手術は16%に行われたにすぎない1)。開創手術のなかでは恥骨後式前立腺摘除術が恥骨上式よりも多く行われていた。術前に直腸診,X線検査,超音波検査などで腺腫の大きさを推測し,40g以上で膀胱に腫瘍や結石などを伴わないものに本手術法を実施している。本法はTURや恥骨上式にくらべ操作がやや繁雑な反面,出血が少ないため安全な手術である。出血量の平均は300mlであり,多くの場合輸血を必要としない。手術時間は60〜90分である。術後のインポテンツは,かなりの頻度で出現するが,尿失禁を起こすことは稀である。
 Millin2)の報告以来,多くの改良が加えられたため,細部では術者により少しずつ異なる。筆者らが行っている方法を以下に解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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