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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻6号

1988年06月発行

小さな工夫

精管結紮術の一工夫—陰嚢正中切開法

著者: 山本秀伸1 宍戸清一郎1

所属機関: 1大田原赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.511 - P.511

文献概要

 精管結紮術は,泌尿器科医にとって初歩的で,比較的容易な手術であるが,我々はより簡便で,皮膚切開も一箇所で済む方法を施行しているので紹介する。
 陰茎根部内側,陰嚢縫線の近くで一側の精管を触知し,手で保持した後,22ゲージの注射針を局麻剤を注入しながら,精管の外側で陰嚢に穿刺し,精管の背側を通して,精管内側の陰嚢へ穿通させる(第1図)。次に対側の精管も陰嚢縫線部近くで触知した後,逆の手順で陰嚢を同じ注射針で穿通させる。注射針の先端には,ゴムキャップをかぶせる。約3cm離して同様な操作で,注射針を陰嚢に穿通させる。これによって,両側精管は陰嚢縫線近くで,陰嚢皮膚に固定されることになる(第2図)。上下の注射針の間で,陰嚢縫線に約2cmの縦切開を加え,以下型どおりに精管結紮術を両側精管に対して行う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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