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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻6号

1988年06月発行

文献概要

交見室

腫瘍マーカー染色の有用性,他

著者: 徳中荘平1

所属機関: 1旭川医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.567 - P.568

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 本誌42巻3号の影山先生他の「膵癌の精索転移」に関連して,摘出組織の腫瘍マーカー染色の有用性について私たちの経験をまじえて述べたいと思います。
 影山先生は,両側精索に中等度分化の腺癌を認め,CTと膵胆管造影で膵尾部癌を確認,血清CA 19-9が高値で酸ホスファターゼが正常値。消化管,前立腺に異常を認めなかったことより膵癌の精索転移と診断されています。転移性精索腺癌の原発巣としては,消化管腫瘍,膵癌,胆嚢癌,前立腺癌などが考えられます。本症例の場合,触診で前立腺が正常だったことより,前立腺生検は行われていないようですが,触診でわからないステージA2程度のサイズの前立腺癌でも遠隔転移がみられることが報告されていますので,前立腺癌転移可能性の除外のためには前立腺の生検はされたほうがよいと思いました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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