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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

手術手技

一期的尿道下裂形成術

著者: 野々村克也1 小柳知彦1

所属機関: 1北海道大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.619 - P.624

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 尿道下裂は索変形,下裂の程度により,遠位型と近位型に大別され,その選択される形成術式も異なる1)。遠位型下裂では,dartos層に沿った陰茎皮膚の剥離のみで索変形が矯正される例があり,その際には通常,外尿道口に連続する陰茎腹側の尿道板(urethral plate)を生かして新尿道が形成される。一方,索変形が強く,外尿道口が陰茎陰嚢部より近位に開口している場合は,それより遠位の形成不全の尿道板の切断を含めた従来の索切除術が必要であり,主として背面包皮を用いた新尿道の形成が中心の術式となる。ここでは一期的形成術が最も困難と思われる近位下裂で,陰嚢の変形を伴った例に対するOUPF-IV法2)(One-stage Urethroplasty with Parameatal Forskin-flap-IV)の術式を述べるとともに3),最近われわれがその皮膚縫合の際に頻用している IPSAC (Ipsilateral PenoscrotalApproximation for Closure)の方法4)も紹介させていただき,一期的尿道下裂形成術の解説としたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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