icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻3号

1989年03月発行

Urological Letter・554

再び軟性膀胱鏡について

ページ範囲:P.264 - P.264

文献概要

 筆者は軟性鏡を18カ月使用しているが,とても具合が良い。硬性鏡を使うのと同じくらい容易になるまでには少し時間がかかった。女子の場合はいわずもがなだが,男子の場合は痛さが著しく軽減するので大助かりである。光学的性質では硬性鏡は均しく優れているが,軟性鏡も見えている視野での明るさは上々である。軟性鏡の問題点の一つは診断用以外では何をするにも困難なことである。もう一つの問題はこれについている細い排水口から膀胱を空にするのは難しい点である。もし患者がそうすることができないか,欲しない場合,膀胱を空にする方法はカテーテルを使うか,あるいは排水口から10〜20 mlの注射筒を用いて排除しなければならない。筆者はこのために特別な吸引用ポンプを工夫した。これを軟性鏡の排水口に装着し,他の端は排水を受ける容器にクリップで取りつけるのである。この小さい片手用のポンプで短時間のうちに膀胱から残尿を駆出することができる。最近このポンプをずっと使っているが,とても具合が良い。読者の中で,これを使ってみたい人がおられたら筆者まで申しでていただきたい。現在これについてパテントをとるか否かを考慮中である。来たる5月のAUA総会にこの装置のアブストラクトを提出するつもりでいる。そのつど使い捨てにするように造ったのであるが,今は1個を3〜4人に使用している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら