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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻5号

1989年05月発行

交見室

座談会「よりよい手術をするためにⅢ.停留睾丸,尿失禁」を読んで,他

著者: 寺島和光1

所属機関: 1神奈川県立こども医療センター

ページ範囲:P.451 - P.452

文献概要

 42巻12号の小川秋実先生司会の座談会に関連して,精巣固定術後の牽引について私共のやり方をご紹介いたします。
 精巣血管を後腹膜上方まで十分に剥離した結果,精巣が陰嚢底部よりさらに下方に位置するのであれば牽引は不要ですが,やっと底部に到達する程度のものはいわゆる会陰部牽引を行います。精巣を通常どおり肉様膜内のポケットに収納し皮膚も閉じた後,あらかじめ精巣にかけておいた絹糸を対側の会陰部(肛門の近く)の皮膚にかけて引っぱります。この方法では精巣のさらなる下降はせいぜい1〜2cmしか期待できませんが,何しろ安全ですし,術後はすぐに動くことができます。牽引期間は3日間で十分です。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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