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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻6号

1989年06月発行

原著

偶発癌発見のための術前前立腺生検の有用性

著者: 鈴木孝憲1 高橋修1 中村敏之1 辻裕明1 高橋康男1 今井強一1 山中英寿1 鈴木慶二2

所属機関: 1群馬大学医学部泌尿器科学教室 2群馬大学医療技術短期大学部病理学教室

ページ範囲:P.491 - P.493

文献概要

 前立腺偶発癌に対する術前前立腺生検の有用性について,508例の被膜下摘除例を対象にretrospectiveに検討した。術前癌が疑われ生検後肥大症と診断された71例中5例に偶発癌が見られ,生検数が4ヵ所以上の例では腫瘍の大きさは5mm以下の高分化腺癌であった。412例の非生検例では17例に偶発癌が見られ,腫瘍の大きさは5mm以下より20mmをこえる例まで見られ,A1 4例,A2 13例であった。術前ルチーンに4ヵ所以上生検を施行した25例中2例に腫瘍の大きさ5mm以下のA1が見られ,A2はなかった。以上より前立腺肥大症に対する術前前立腺生検はA2の術前見落とし例がなく,術前診断を可能にするものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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