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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻6号

1989年06月発行

症例

塩酸パパベリン陰茎海綿体内注射による陰茎海綿体線維症の1例

著者: 小谷俊一1 伊藤裕一1 成島雅博1

所属機関: 1中部労災病院泌尿器科

ページ範囲:P.521 - P.524

文献概要

 59歳,男性。脊髄損傷による不全麻痺,糖尿病合併例で勃起障害をきたしたため塩酸パパベリン陰茎海綿体注射を約1年施行後,左陰茎海綿体に長さ5cmの硬結が出現し(塩酸パパベリン総量440mg使用,注射回数11回),ペニスプロステーシスを挿入した1例を経験した。術中に生検した陰茎海綿体硬結部分の病理組織所見は著明な線維症であった。陰茎海綿体線維症は塩酸パパベリン陰茎海綿体内注射の合併症として持続勃起症と並んで重要なもので,今後,塩酸パパベリン陰茎海綿体内注射の長期例においては本症発生に対して十分な注意が払われねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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