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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻7号

1989年07月発行

文献概要

手術手技 外来小手術

カルンクラとバルトリン腺嚢腫

著者: 福谷恵子1

所属機関: 1あそか病院泌尿器科

ページ範囲:P.585 - P.590

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 カルンクラは主として中高年女子の外尿道口後壁に発生するポリープ状の良性腫瘍で,日常外来診療で比較的多く経験される。出血,疼痛,排尿障害などの症状が強い場合には手術適応となる。手術法としてはごく少さいものでは電気凝固を行うこともあるが,再発予防のためにはカルンクラ切除術が望ましい。ここでは外尿道口後壁に発生したカルンクラの切除術についてその手技を述べる。この手術のこつは尿道粘膜切開の近位端を逃さないように尿道口と縫合して完全に止血することである。バルトリン腺嚢腫は腟口後方,陰唇処女膜間溝に開口するバルトリン腺排泄管の貯留嚢腫である。嚢腫の感染による膿瘍は腟前庭に自潰・排膿して一時的に治癒するが,再発を繰り返すので休止期に手術をすることが望ましい。子術法としては単なる切開・排液または?胞内腔壁の電気焼勺は姑息的手術であって再発の恐れが多い。ここでは根治的手術法として最も広く行われているバルトリン腺嚢腫摘除術について手技を述べる。また表面に膨隆した浅在性の比較的大きな嚢腫では,より簡単で出血などの合併症の少ない嚢腫造袋術が推奨されるので,これについても付記する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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