臨床泌尿器科43巻7号

1989年07月発行

症例

左鼠径部に発生した骨外性粘液性軟骨肉腫

著者： 西昇平¹ 蓮井良浩¹ 長田幸夫¹ 西浦弘² 住吉昭信³

所属機関： ¹宮崎医科大学泌尿器科学教室 ²西浦病院泌尿器科（都城市） ³宮崎医科大学第一病理学教室

ページ範囲：P.631 - P.634

　左鼠径部に発生した骨外性粘液性軟骨肉腫のまれな1例を経験した。症例は46歳の男性で，打撲の既往のある左鼠径部に軽度疼痛のある小鶏卵大の腫瘤が発生し腫瘍摘出術を行った。われわれの調べ得た限りでは，骨外性粘液性軟骨肉腫を自験例を含め91例集計したが，鼠径部発生例は5例のみであった。併せて本腫瘍の臨床統計的観察を行った。