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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻8号

1989年08月発行

症例

腎瘻造設後に多尿をきたした水腎

著者: 堂北忍1 平野繁1 武弓俊一1 近藤俊1 森田隆1 土田正義1

所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.705 - P.708

文献概要

 前立腺癌の既往歴がある70歳,男性。1987年5月に浮腫がみられたので精査したところ,前立腺癌の尿管浸潤による腎後性腎不全と診断した。尿管閉塞を解除するため超音波ガイド下に腎瘻造設を行った直後より著しい多尿をきたし,1日最高尿量は46.3lにもおよんだ。水分および電解質バランスが崩れないように補液などを行い,厳重な監視の下で経過を観察し,第14病日に多尿は改善した。尿路閉塞解除後の多尿は,時にみられる現象であるが46.3lにおよぶ多尿は稀である。過量の補液が著しい多尿の原因となっている可能性もあり,検討を要する症例であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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