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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科43巻9号

1989年09月発行

手術手技 外来小手術

睾丸生検

著者: 丸田浩1

所属機関: 1市立室蘭病院泌尿器科

ページ範囲:P.757 - P.759

文献概要

 睾丸の組織学的検査は男子不妊症の診断,治療方針決定,予後の推定などのために行われてきた。組織検査の重要性は現在もかわりないが,睾丸機能を推定する内分泌学的方法(ゴナドトロピン,テストステロン,エストロゲン測定,LH-RHテスト,HCGテストなど),生化学的方法(精漿中の様々な物質の測定)などが進歩し,睾丸生検の適応症例は限られたものになりつつある。現在のところ睾丸生検を行うことによって得られる情報量から,無精子症と高度乏精子症(精子濃度が5×106/ml以下)が主な適応と考えられている。一方,男子不妊症の診断以外の目的で睾丸生検の有用性を主張する報告もある。Pedersen(1987)は以前に睾丸固定術を行った停留睾丸例94例について両側の睾丸生検を行ったところ,3例(片側停留睾丸2例,両側例1例)に睾丸の上皮内癌を認め,睾丸生検の有用性を述べている。以下,睾丸生検の手技と採取した生検組織の評価法について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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