文献詳細
原著
文献概要
膀胱部分切除術が行われた原発性膀胱移行上皮癌患者27例について,その転帰を調査し,これを規定する病理組織学的因子について検討した。術後の膀胱内再発は,12例(44%)に認められ,組織学的深達度,または異型度が高度なほど早期から高率に認められた。腫瘤形成性腫瘍周囲粘膜に上皮内癌を認めた4例はすべて2年以内に膀胱内再発をきたした。Kaplan-Meier法による5年生存率は68%で, Iow grade症例てはhigh grade症例に比較して有意に生存期間が長かった。また,膀胱部分切除時high gradeで膀胱内再発をきたした症例では,癌死にいたる症例が多く認められた。
掲載誌情報