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膀胱癌治療後の上部尿路癌の発生について
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ページ範囲:P.805 - P.805
文献購入ページに移動経過観察中の検査としては,年に3〜4回の内視鏡,尿の細胞診,IVP検査を行った。観察の期間は10年以上にわたり,患者が死亡した場合は剖検して上部尿路癌の有無を検索した。この期間中に死亡した者は509名(77%)で,死亡の原因が膀胱癌であったのは259名(51%),癌に併発した疾患での死亡は250名(49%)であった。657名中上部尿路に癌が確認されたのは11名(男7名,女4名)である。膀胱癌の治療後に上部尿路癌の発見までの期間は10カ月から13年である。初診時の膀胱癌は単発性は6名で,多発性は5名である。膀胱癌の治療は,膀胱摘出1名,放射線照射2名,部分切除8名(尿管再吻合3名)である。
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