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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻10号

1990年10月発行

文献概要

手術手技 難しい手術

睾丸固定術後の陰嚢外睾丸

著者: 小川修1

所属機関: 1東京都立清瀬小児病院泌尿器科

ページ範囲:P.857 - P.862

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 睾丸固定術後の陰嚢外睾丸は,精索とヘルニア嚢および後腹膜腔との不十分な剥離が原因で固定術後に睾丸が外鼠径輪部ないしより高位へ挙上したものと,元来高位の停留睾丸であり,睾丸動静脈の絶対的な長さが不十分なものを無理に陰嚢内へ固定したために生じたものとが考えられる.後者は,理論的にはstaged opera-tion1),long loop vas orchiopexy2),あるいはmicrosurgeryを用いたautotransplantation3)が適応となるべきものである.したがって,本稿では前者の原因によるものを想定し,その手術方法と注意点について述べることとする.睾丸動静脈および精管を損傷しないよう注意すること,高位の視野を十分に確保し,精索をヘルニア嚢,腹膜および後腹膜腔から十分に剥離し,睾丸を余裕をもって陰嚢内へ下降させることが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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