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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻12号

1990年12月発行

原著

Dot Blot法による性感染症患者のヒトパピローマウイルスの検出

著者: 高井計弘1 小島弘敬1 久米春喜1 山本理哉1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.1051 - P.1054

文献概要

 ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染分布を見るため,尖形コンジローマ症例を中心に各種尿路生殖器臨床検体をDot Blot法により検討した.組織検体では,尖形コンジローマ,Bowenoid papulosisの90%以上でHPV陽性を示したが,膀胱癌,前立腺癌は全例陰性であった.罹患部擦過スワブでも十分な細胞数が採取でき,尖形コンジローマ,Bowenoid papulosisの80%以上でHPV陽性を示した.視診上陰茎は一見正常と見られた症例でも5%でHPV陽性を示し,不顕性感染の存在が疑われた.尿道スワブ,肛門周囲スワブ,精液の検体では全例陰性であり,HPVは病変部位を除いては必ずしも広範囲には,Dot Blot法の検出によれば分布していないと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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