icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻2号

1990年02月発行

原著

尿中結石構成物質の排泄量—冷蓄尿の影響

著者: 原暢助1 戸塚一彦1 森口英男1 後藤健太郎1 徳江章彦1 工藤快訓2 黒崎政夫2

所属機関: 1自治医科大学泌尿器科学教室 2自治医科大学臨床病理部

ページ範囲:P.139 - P.143

文献概要

 上部尿路結石症患者52例を対象とし,入院食下で24時間冷蓄尿を行った。蓄尿終了後十分に撹拌してから採取した処理前尿検体,撹拌しながら37℃まで加温し採取した処理後尿検体Ⅰ,6N塩酸を加えてから採取した処理後尿検体Ⅱについて尿中結石構成物質を測定した。その結果,冷蓄尿後でも十分な撹拌操作を行うことにより,尿酸,カルシウム,無機燐,マグネシウム,蓚酸を正確に測定できることを示した。高カルシウム尿症は52例中5例(9.6%),高カルシウム尿症は52例中5例(9.6%),高尿酸尿症は3例(5.8%)に認められるに過ぎなかったが,高蓚酸尿症は17例(32.7%)に認められ,カルシウム結石症の発生には高蓚酸尿症の存在が重要であることを示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら