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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻2号

1990年02月発行

交見室

前立腺偶発癌と術前診断精度,他

著者: 尾本徹男1

所属機関: 1九州厚生年金病院

ページ範囲:P.184 - P.186

文献概要

 最近前立腺偶発癌(以下A癌)の報告が多いが,その母体である肥大症の診断精度を,爼上にした論文は少ない。この点さる4月大阪の総会での,鈴木先生(群馬大)の「偶発癌発見のための術前前立腺生検の有用性」(本誌43:491,1989)に対する,島崎先生(千葉大)の発言や,10月長崎の西日本総会での,鷺山先生(三信会原病院)の「前立腺吸引細胞診」に対する,古武先生(大阪成人病)の発言は,会場の眠気を飛ばす有意義なものであった。私は時間の関係で発言できなかったので,ここで追加討論させて頂きたい。
 鈴木先生の発表は,肥大症に術前ルーチンに生検すれば,A2見落としはなくなるというもので,趣旨は納得できるが,用語,発表方法に島崎先生が指摘されたような誤解を招く面を含んでいる。まず標題が「生検でA癌を術前発見できる」かのごとく読めるが,真意は「偶発癌頻度減少または見落とされやすい微小B癌に有用」であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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