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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻3号

1990年03月発行

原著

尿失禁外来における臨床成績

著者: 佐井紹徳1 近藤厚生1 加藤久美子1 斉藤政彦1 三宅弘治1 成島雅博2 伊藤裕一2

所属機関: 1名古屋大学医学部泌尿器科学教室 2中部労災病院泌尿器科

ページ範囲:P.227 - P.230

文献概要

 尿失禁クリニックの現状を分析し,報告する。過去35か月間に1015名の女性患者(29名/月)が尿失禁または頻尿を訴えて我々の特殊外来を訪れた。年齢分布は40歳代が最多(32%)で,50歳代,60歳代と続く。患者の74%は東海三県に居住していた。尿失禁の重症度は,42%が1時間当たり10.1g/時間以上の尿失禁(高度および極めて高度)を示した。診断は腹圧性尿失禁が70%と過半数を占め,次に切迫性尿失禁の13%であった。治療法は薬物療法を35%に,手術を25%に,治療不要と判定した症例は20%である。今後は尿失禁に関する情報を一般大衆に提供するとともに非薬物,非外科的治療法の研究開発が必要であり,我々泌尿器科医は尿失禁に対する理解を一層深めるべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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