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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

講座 X線解剖学・1

腎(1)

著者: 石井千佳子1 多田信平1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学放射線医学

ページ範囲:P.307 - P.312

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位置
 左右の腎は同じ高さではなく,右腎は左腎に較べ約1椎体から半椎体低いことが多い。これは右腎がその上方の肝により圧迫されるためである。屍体解剖では男性では第11胸椎の高さから第3腰椎の上縁に位置するが1),腹臥位腹部撮影では第1腰椎の上縁から第3腰椎,または第1腰椎の上縁から第4腰椎の問に97.3%がある2)。女性は男性に対して腎の位置は半椎体ほど低く,小児ではさらに低くなる1)。腹臥位腹部撮影では通常椎体に対して上極の腎杯と下極の腎杯を結ぶ線,腎軸は「ハ」の字で,下方は上方より外側に位置する(図1)3)
 腎は後腹膜腔(retroperitoneal space)にある臓器で後内側は腰筋(psoas muscle)に,後外側は横隔膜と腰方形筋(quadratus lumborum)などの筋に接する(図2)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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