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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科44巻7号

1990年07月発行

原著

前立腺肥大症に対するバルーン拡張術

著者: 米田勝紀1 岡部正次1 森下文夫2 中野清一2 日置琢一2 山川謙輔3 天野信一4

所属機関: 1社会保険羽津病院泌尿器科 2県立塩浜総合病院泌尿器科 3三重大学医学部泌尿器科学教室 4三重大学医学部第二外科

ページ範囲:P.600 - P.604

文献概要

 新鮮前立腺肥大症患者14名(平均年齢74±7歳)に対して,経尿道的バルーン拡張術を19回行い,治療効果を検討した.効果判定は,術後1週,1ヵ月,3〜6ヵ月,12ヵ月前後の尿流量測定,残尿,自覚症状などから総合的に行った.術後1ヵ月では93%に改善が見られたが,1年後には50%に症状の再燃を見た.症状の再燃した5例のうち2例に再度拡張術を行い症状は改善した.拡張術の治療効果の機序についてはまだ明らかではないが,前立腺被膜の強制的拡張によると考えている.拡張術は,薬物療法と手術療法の中間的治療法であり,症例を選択するなら非観血的治療法として有効な方法であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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