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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻1号

1991年01月発行

綜説

男子不妊症に対する外科的治療の現状

著者: 吉田英機1

所属機関: 1昭和大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.7 - P.13

文献概要

はじめに
 男子不妊症の治療法としては,薬物による治療法と外科的治療法とがあり,男子不妊症の原因が器質的病変によることが明らかか,あるいは強く疑われる場合には外科的治療法が行われる1).この外科的治療法には,造精機能の回復をはかるものと,精子輸送路の器質的閉塞を除去するものとに大別される2).前者では精索静脈瘤に対する内精静脈高位結紮術や塞栓物質による選択的内精静脈塞栓術,停留精巣に対する精巣固定術などがあり,後者としては,いわゆる精路再建術である精管—精管吻合術,精管—精巣上体吻合術があり,さらには先天性の精管欠損症や広範囲にわたる精路閉塞に対しては人工精液瘤造設術が行われている.特に精索静脈瘤に対する手術後に著明な精液所見の改善や妊娠率の向上が報告され3,4),また精路の再建術に対してはmicroscopic techniqueの導入による成績の向上も見られる5)
 今回,これらの男子不妊症に対する外科的治療法の現状について,経験数は少ないが我々の成績なども加え,綜説としてまとめてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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