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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻1号

1991年01月発行

症例

色素嫌性腎癌の1例

著者: 水関清1 近藤俊文2 栗原憲二3 松久進4 大岡啓二4 万波誠4

所属機関: 1宇和島市国民健康保険九島診療所 2市立宇和島病院内科 3市立宇和島病院病理 4市立宇和島病院泌尿器科

ページ範囲:P.41 - P.44

文献概要

 超音波スクリーニングにて発見された,55歳男性の右腎腫瘍を病理組織学的に検索し,色素嫌性腎癌(通常型)と診断した.本腫瘍は,特有な割面の肉眼像と病理所見とにより,通常の腎細胞癌とは明瞭に区別される腎原発の悪性腫瘍であり,著者らの検索し得た範囲では自験例が本邦初であった,自験例の腫瘤は,超音波画像上は辺縁がほぼ整で,内部もほぼ均一な低エコー像を呈していた.またCT画像上でも内部構造は比較的均一に見え,一部に不規則な低吸収域を認めるのみであった.腎腫瘍に対する術前の質的診断にあたっては,色素嫌性腎癌の存在を認識し,特にオンコサイトーマとの鑑別を慎重に行うことの重要性を指摘した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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