臨床泌尿器科45巻1号

1991年01月発行

症例

煩渇多飲症にみられた巨大膀胱の1例

著者： 阿部良悦¹ 餌取和美¹ 尼子良久² 中島容一郎³

所属機関： ¹聖隷沼津病院泌尿器科 ²聖隷沼津病院内科 ³聖隷沼津病院放射線科

ページ範囲：P.48 - P.50

文献概要

　50歳，男性．主訴は腹部膨満．超音波断層検査で拡張した膀胱との疑いがもたれた．導尿したころ5000CCの尿が得られ，形態学的な尿路の狭窄および閉塞を伴わない膀胱の異常拡張であった．精神分裂病の病勢悪化に伴って出現した著しい多尿と，原疾患の治療に用いた薬剤による排尿障害が深く関与したと思われた．