icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻10号

1991年09月発行

手術手技 剥離・展開法・3

骨盤内尿管

著者: 宮川美栄子1

所属機関: 1市立島田市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.739 - P.743

文献概要

 骨盤内尿管への到達法は,本誌4月号に述べられているごとく,腹膜外的あるいは経腹膜的方法があり,目的とする手術とその状況に応じて使い分けられている.内視鏡手術の進歩で,特に下部(骨盤内)尿管は手術的アプローチが限られたもののみになりつつあるとはいえ,腎盂尿管腫瘍の場合の腎尿管摘出術や,下部尿管腫瘍の摘出,原因不明の尿管狭窄に対する生検,部分切除,巨大拡張尿管など先天異常に対する形成術,尿管損傷に対する尿管尿管吻合,対側尿管への尿管吻合,尿管膀胱再吻合など適応はなお多く存在している.そのほとんどは腹膜外的に処置可能であるが,広汎子宮摘除後の尿管狭窄や尿管腟瘻など後腹膜の癒着が強くオリエンテーションがつけにくいものでは経腹膜的アプローチの方が良い場合もある.手術に際しては骨盤内尿管の解剖,特に周囲組織との関係を熟知しておく必要がある.今回は尿管の剥離・展開に際してのチェックポイントを中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら