文献詳細
原著
文献概要
逆行性尿道造影を施行する際,強い痛みや不快感,および尿道出血のみられることが多い.これらを軽減するため,バイオフィードバックの考えを応用し,患者にもテレビ透視が見えるようにしながら造影剤を注入した.96例の患者を対象として,計111回尿道造影を施行したが,初回撮影の場合疼痛は強いが,テレビ透視を見せながら行うと,痛みが軽減していた.また撮影後の出血も初回の場合に多いが,テレビ透視併用の場合,その程度は弱くなった.患者にテレビを見せながら行う尿道造影は,下腹部への注意を視覚に移し,何をされるかという不安感を消し,造影剤注入時のりきみや外括約筋の緊張をやわらげると思われた.
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