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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻11号

1991年10月発行

文献概要

原著

抗癌薬リンパ管内直接注入療法の成績

著者: 丸岡正幸1 宮内武彦1 長山忠雄1

所属機関: 1千葉県がんセンター泌尿器科

ページ範囲:P.851 - P.854

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 エトポシドの乾燥粉末をリピオドールに溶解し,この溶液を術前化学療法の一方法として直接足背リンパ管から注入した.投与例は前立腺癌6例,膀胱癌3例,再発陰茎癌2例,尿道癌1例の計12例で,手術と併用して治療効果をみた。副作用はなく,生存8例(NED 6例,有効2例),癌死2例(陰茎癌と膀胱癌),腸閉塞1例,心不全死亡1例であった.また,stage D前立腺癌例でエトポシド9.29mgを左右足背リンパ管から各々注入し6日後に膀胱前立腺全摘リンパ節郭清を施行した右内腸骨リンパ節のエトポシド濃度は2.07μg/gと測定可能範囲であり,治療効果はgrade II Aであった.本治療法は手術前のリンパ節転移の抑制とリンパ節微小転移巣の治療に有用と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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