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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻12号

1991年11月発行

綜説

抗がん剤の耐性機構

著者: 鶴尾隆1

所属機関: 1東京大学応用微生物研究所

ページ範囲:P.913 - P.920

文献概要

 近年バイオサイエンスの進展により,抗がん剤耐性の分子機構の解明がされつつある.このなかでもがん細胞が多くの抗がん剤に同時に耐性化する多剤耐性の分子メカニズムが明らかになり,P-糖タンパク質と呼ばれる分子量170kDaの膜タンパク質が,耐性の中心機能である抗がん剤排出のポンプであることが明らかになった.この研究の発展に伴い,他の抗がん剤の耐性機構も分子レベルで解明されつつある.その一つが,アルキル化剤に関与するグルタチオンとその関連酵素が関与する耐性機構である.本稿では,この二つの耐性機構について,その生化学的機序について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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