文献詳細
画像診断
後腹膜腔に発生したCastleman病
著者: 岡田茂樹1 平井景1 上田陽彦1 高崎登1 宮崎重1
所属機関: 1大阪医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.1061 - P.1064
文献概要
主訴 左下腹部痛,下痢.
初診 1990年12月25日.
既往歴・家族歴 特記すべきことなし.
現病歴 1990年7月に左下腹部痛と下痢をきたしたため,近医を受診した.大腸炎の診断のもとに薬剤療法を受け,数日後に下痢は軽快したが,左下腹部痛が完治しないため,腹部エコーおよび腹部CT検査を行ったところ,右副腎腫瘍が疑われ,精査加療の目的で1991年1月16日当科に入院した.
検査所見 血圧120/66mmHg,脈拍78/分不整なし.血液一般,尿所見とも正常.血液生化学では,GPT,LDHの軽度上昇がみられた以外は異常がなかった.両側の腎静脈および副腎静脈から血液を採取し,レニン活性,コルチゾール,アルドステロン,アドレナリン,ノルアドレナリンの値を測定したが,いずれも正常範囲内であった.
掲載誌情報