臨床泌尿器科45巻2号

1991年02月発行

症例

嚢胞を伴った腎細胞癌の2例

著者： 黒川泰史¹ 山本修三¹ 炭谷晴雄¹ 高橋正倫² 高麗文晶³

所属機関： ¹徳島県立中央病院泌尿器科 ²徳島県立中央病院中央検査部 ³徳島県立中央病院放射線科

ページ範囲：P.135 - P.138

文献概要

　嚢胞を伴った腎細胞癌の2例を経験したので報告する．症例1は19歳男性で，無症候性肉眼的血尿を主訴に当科を受診．症例2は68歳女性で，尿潜血反応陽性を指摘され当科を受診．いずれも腎嚢胞と腫瘍の合併と診断され腎摘出術を施行，病理組織学的には両症例とも腎細胞癌であった．嚢胞と腫瘍との合併様式は症例1はKaiserら^4）の分類している5型であり，症例2は2型と思われた．