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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻2号

1991年02月発行

文献概要

小さな工夫

小児の尿道造影・瘻孔造影用器具

著者: 岩川愛一郎1 妹尾康平1

所属機関: 1福岡市立こども病院感染症センター泌尿器科

ページ範囲:P.166 - P.166

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 小児泌尿器科領域では,尿道下裂の術前検査あるいは術後尿道皮膚瘻や尿道狭窄の検査のために尿道造影や瘻孔造影を行うことがある.通常のカテーテルを用いて造影を行うと,造影剤がカテーテルの周囲から漏れるため不十分な造影になったり,漏れた造影剤が被写体に重なり読影しずらい写真となったり,あるいはカテーテル先端の位置のずれなどによって目的部位の期待どおりの像が得られなかったりする.また,バルーンカテーテルを用いると漏れることは少ないが,尿道内で膨らませるため尿道粘膜の裂傷をきたす可能性がある.そこで我々は,このような検査に適した器具を工夫して用いているので紹介する.
 ネラトンカテーテルの先端約1.5cmの部分を摩滅針にはめ込み,絹糸で巻いて締め,その上から工作用接着剤でカテーテル周囲にリング状の隆起を作って太くする.このようなカテーテルを用いると尿道内挿入長は自在に変えることができ,したがって挿入長を1cm以内と短くすることもできる.外尿道口や瘻孔に太い隆起部分を押し当てると,造影剤の漏れがない.また,注射器とカテーテルが一体化した状態になり,操作性にも優れているためきれいな写真が得られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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