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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻4号

1991年04月発行

原著

超音波画像による膀胱内尿流可視化の試み

著者: 水関清1 近藤俊文2 松久進3 大岡啓二3 武田肇3 馬淵建夫3 万波誠3 中村泰子4 栗原憲二5

所属機関: 1宇和島市国民健康保健九島診療所 2市立宇和島病院内科 3市立宇和島病院泌尿器科 4市立宇和島病院小児科 5市立宇和島病院病理

ページ範囲:P.339 - P.343

文献概要

 通常の超音波検査では描出が困難な,尿管から膀胱内へ流入する尿流を可視化するために,以下の検討を行った.1)まず基礎的実験として,希釈した非イオン性造影剤溶液を脱気蒸留水中に注入し,リアルタイムBモード超音波断層画像でその模様が描出可能であることを確認した.2)次に臨床応用として,無症候性血尿で経過観察中の10例を対象に,排泄性尿路造影に並行して膀胱内を観察し,尿管口から間欠的に噴出する尿流(尿噴流)が超音波的に描出されることを確認した.3)尿噴流の出現頻度は平均3.8回/分,尿噴流持続時間は2〜6秒/回であり,両側尿管からは異時性に尿噴流が出現していた.4)片側尿管に通過障害のある10症例の検討では,健側尿管に比し患側尿管からの尿噴流の出現頻度が低かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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