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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻7号

1991年06月発行

手術手技 到達法・6

尿道への到達法

著者: 狩野健一1

所属機関: 1新潟大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.465 - P.469

文献概要

 尿道は男子と女子では解剖学的にかなり異なった構造をしている.男子尿道は長く女子尿道は短い.尿道に発生する疾患は先天性あるいは後天性に分けられ,それぞれの発生頻度は男女で異なる.また,後天性疾患のうちでも内視鏡操作後の尿道狭窄は増加しつつあるのが特徴的である.尿道への到達法は性別により,あるいは疾患の発生部位により異なる.特に男子では尿道が長いため,到達法が女子より複雑になるのは当然である.男子尿道は振子部,球部膜様部および前立腺部に分けられ,それぞれの部位に到達する方法も異なる(図1).これに対し,女子尿道は短いので到達は男子より容易であることが多い.当該部位への到達に当たっては疾患と術者の好みに合せて選択すればよい1).また,尿道は体表に開口しているので,経尿道的に到達することも可能である.
 今回は尿道の到達法を男子および女子に分け,男子においてはそれぞれの部位別に簡単な解剖学的な説明を加えて述べるが,これらの到達法は経皮膚的なものである.これに対し,近年汎用されるようになってきた内視鏡は経尿道的操作による.内視鏡の解像力の向上は診断と治療に大きな変革をもたらした.それで,内視鏡を主とした経尿道的操作についてもその大要を述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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