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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻9号

1991年08月発行

文献概要

講座 泌尿器手術に必要な局所解剖・27

女性外陰部(1)

著者: 佐藤達夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学解剖学第2講座

ページ範囲:P.657 - P.664

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 女性外陰部は婦人科学の対象領域であるが,尿道が開口する部位でもあるので,泌尿器科医も尿道口を中心として諸構造物の形態と位置関係に通じておくことが望ましいと思われる.今回は主として外陰部の各構造物の特徴について述べる.
 外陰部は形態の性差がいちばん著しい部位である.しかし成立ちからみれば,性別のわからない両性に共通の未分化の状態を考えることができる(図1)1).消化管と尿生殖管ははじめ共通の(総)排泄腔に開き,排泄腔膜により外界から分けられている.排泄腔膜の周囲には尿生殖ヒダという高まりが生じ,この膜の直前に生殖結節を形成する.排泄腔が尿生殖洞と肛門窩に分かれると,尿生殖ヒダも前方の尿道ヒダと肛門ヒダに分かれる.尿生殖ヒダの周囲にはさらに広範囲な高まりが現れ,生殖隆起と呼ばれる(図1—B).以上に述べた構造物の男女両性における分化の差は次のようである(図2)1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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