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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科45巻9号

1991年08月発行

交見室

薬剤のプラセボ効果について,他

著者: 赤座英之1

所属機関: 1筑波大学

ページ範囲:P.720 - P.722

文献概要

 湾岸戦争が勃発して間もない1月の中旬,米国ワシントンDCで催された前立腺肥大症に関するワークショップに出席したが,朝食の席で個人的に聞いた米国のW教授の言葉が印象的であった.
 前立腺肥大症に対する内服療法剤の効果は多分にプラセボ効果が含まれ,本当のところ,二重盲検法によるプラセボを対照とした試験でなければ確実でないというのである.即ち,患者の不定愁訴をはじめ残尿感,排尿困難はもちろんのこと,患者の慣れによる尿流量試験結果の改善,または試験者が治療して効果があるはずであるとの見込みから生ずる前立腺計測結果まで広い意味でのプラセボ効果が存在するというのである.そして,日本にはherbという適切なプラセボがあるではないかと言うのである.これは,明らかに漢方薬剤やある種の植物エキスからなる薬剤を指している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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