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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科46巻10号

1992年10月発行

文献概要

手術手技 新しい手術・4

鼠径部皮膚欠損に対する筋皮弁移植術

著者: 平瀬雄一1 児島忠雄1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学形成外科学教室

ページ範囲:P.829 - P.835

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 腫瘍切除術が拡大根治的となるにつれて,腫瘍切除後の皮膚軟部組織欠損部の再建がより重要性を増しつつあることは,泌尿器科領域においても例外ではない.従来は,泌尿器科領域での皮膚欠損に対しては薄筋皮弁,大腿筋膜張筋皮弁や鼠径皮弁などが使われることが多かった.しかし,これらの皮弁は鼠径部から大腿部にかけての領域にその血管茎を有するため,リンパ節郭清あるいは拡大切除によって血管茎が切断され,皮弁挙上が困難となる場合が生じてきた.一方,再建外科とくに形成外科領域における皮弁の開発研究は目覚ましく発展し,少なくとも50種類以上の主要な皮弁が報告され,通常は20〜30種類の皮弁の中から選択されるようになってきた.この論文ではこのような背景を基に,有用かつ最も一般的な島状筋皮弁として腹直筋皮弁,血管柄付遊離筋皮弁として広背筋皮弁を取り上げ,鼠径部皮膚欠損の効果的修復法について述べる.また,遊離筋皮弁の部分では,最近製品化され使用が可能となった血管吻合器(スリーエム社,プリサイス)についても言及する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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